【花のツアコン仲間達@RomeのCipro駅ホーム。ボヤけてるから無断使用許してね★】
お久しぶりです。
イタリア研修旅行から帰ってきました。
海外添乗員つまりツアコンになるための研修でした。
旅をして写真を撮って行きたい、旅の魅力を伝えたい、日本の文化を伝えたい、日本と海外の境界線に常に立っているような仕事がしたい、と思っていろいろやっているうちに海外に日本人を引っ張っていく仕事にまで手を伸ばすことになるとは、あまり想像してなかったんですが。
この仕事本格的に始めると、一年の半分くらいは海外にいることになります。
正直、そんなにしょっちゅう海外に行きたいわけでもないのだけど、しばらくはこの仕事を中心に勉強してみようかと思っとります。
結果、日本で外国人を案内する仕事にも活きるし、日本を知るには外国を知るのが手っ取り早い、てこともありますからね。
今回は、某H社の「大満喫イタリア8日間」というツアーをまるまる買い取り、海外添乗員の卵総勢15名、20〜30代の花盛りの女子ばかりでのイタリア旅行となりました。
講師役の大先輩が、一応今回の「ツアー」の添乗員として、いろいろ指南してくれるのですが、研修ということで、各自パートをわりあてられ、かわるがわる添乗員役を受け持ちながら、間はお客さん気分で他の人の添乗っぷりをみて勉強することができる、というきわめて有意義な旅行でした。
私が当たったのは、神様のいたずらなのか日ごろの行いが良すぎるのか、中でも簡単なパートだったため、ほとんどお客さん気分で楽しんでしまいました★
だって研修費用、なんだかんだで計30万円!!
旅費とサーチャージと、現地での諸々と合わせたらおそろしい額に。
このド貧乏な私が払えるわけないっつの。
涙をのんで2年間ローン組みました。
だから研修とはいえ楽しまなきゃ!てことで、タイトル通りイタリア満喫してきましたよ!
また、同期のみんな、食欲旺盛でお笑い好きの人、キャラ濃い人多くて(添乗員=旅好き=多かれ少なかれ一般社会不適合)、途中から合宿みたいなノリでした。
私はといえば、もともとあだ名がなぜか「キャプテン」だったのが、4日目の夕飯で、自分の分のステーキだけ小さい!とごねてみんなから肉をわけてもらって大喜びしたのをきっかけに「キャプテンミート」「マスターマッシモミート」など、肉がらみのあだ名を頂いて、すっかり肉キャラになってしまいました。
旅行会社の担当の方も同行していたので、これはまずい・・・イメージ悪すぎる・・・と思っていたのだけど、どうやら体育会系のノリ重視の会社だそうで、これはこれでよかったみたい。
さてさて、そんなことはさておき、イタリアです。
今回、イタリアは初訪問でした。
ヨーロッパを訪れるのは3年半ぶり。
3年半前、イギリス留学からの帰国直後は、「もうしばらくヨーロッパは飽き飽き!」という気分でした。
大変失礼な言い方ですが・・・要するに日本食が恋しくてたまらなかったわけです。
一応自炊すれば作れるんだけど、三つ葉とかそういう、微妙な日本らしい味わいのものってなかなか手に入らないのよね。
また、英語の勉強のために極力日本人とつるまないようにしてたから、せっかく作った日本食を「おいしいね〜日本のご飯は!」と共有できる相手も少なくて、もう日本の食文化が恋しくて恋しくて仕方なかったわけです。
加えて、ポルトガル〜スペイン〜スイス〜ドイツ〜ポーランドと旅をして、ヨーロッパってどこ行っても、町の中心に教会があって、その近くに広場があって、マーケットがあって、ちょっと行ったとこにお城があって、放射状に町並みが広がっている、っていうワンパターンで、ガイドブックに載ってる見所も似たりよったり!
もうお城と教会とマーケットはたくさんだよ〜!
てな気分だったわけです。
今思えば何もそこまで思わなくても、と思うのだけど、要するに日本食が恋しすぎたので反抗的になっていたと思われる。
それでしばらくは、ヨーロッパ心底どうでもよくて、日本国内の旅が楽しくて楽しくてしょうがなかったのですが、さすがに、食生活が安定し、3年半もたてば、ヨーロッパの良さもいろいろ思い出してきました。
そろそろまた行ってみたいなぁ、と思っていたところで、このチャンス。
はじめてのイタリア旅行、研修とはいえちょっと楽しみにしておりました。
今回は、北イタリアから入り
ミラノ〜ヴェローナ〜ヴェネツィア〜フィレンツェ〜シエナ〜アッシジ〜ローマ
と、中部イタリアまで、主要都市をまわりながら南下していくというコース。
結論から言うと、
フィレンツェ以降、めちゃくちゃ良かったです!!!
北イタリアも、勿論素敵だったのだけど、わりと今まで見たことあるヨーロッパの風景に近く、ヴェネツィアは可愛すぎてディズニーシーにいるような気分になってしまって 笑
それが、トスカーナ地方に入って何かがかわりました。
フィレンツェ!
前にイタリアに1ヶ月ほど住んでいたことのあるかすみんちゃんに、「イタリアでどこ住んでた?どこがおすすめ?」と聞いたら、「フィレンツェ!!」とそういえば言っていた。
本当によかったです。
ルネッサンスや中世の頃の町並みが残っていて、今まで行った北部ヨーロッパの町の雰囲気とまた全然違うのです。
何となくジブリ〜な雰囲気も漂っていて。
どこかから豚やトランペットを持った男の子が登場しそうな。
そして私、ルネッサンス期の音楽、つまりバロックが始まる前の古楽が実は大好きなのですが、フィレンツェの街中にいるとまさに古楽のメロディがぴったりしっくり来る感じ!
そこはかとなく懐かしいなんともいえない気持ちに包まれて、到着そうそう「私前世はフィレンツェに住んでました!」と同期のみんなにカミングアウトしてしまったほどでした。
フィレンツェ観光の日はあいにくの雨。
石畳の上を傘差しながら歩く行程は、決して楽ではなかったけれど、町のそこかしこで思わずうっとりしてしまって、あっという間に時間が経ってゆきました。
また、フィレンツェを案内してくれた現地の日本人ガイドさんが素晴らしかったんだな!
知識の豊富さ、話のまとめ方、よどみない話っぷり、さばけた雰囲気、全てお見事!
しかもさすがイタリアで暮らしているだけあって服が超かわいい!
さらに、フィレンツェで見られる美術がいいんだなー
絶対王政以降のあのよくある肖像画って私全然興味ないんだけど、宗教画やルネッサンス絵画はいい。
有名なウフィッツィ美術館にて、ボッティチェリのビーナスの誕生や春もみることができました。
おすすめは、ウフィッツィ美術館回廊から眺めるヴェッキオ橋!!とそのまわりの家並み!
鼻血ブーしそうにかわいかった!
いろいろな好条件があいまって、フィレンツェは大のお気に入りの場所となりました。
そしてフィレンツェ近くのシエナという町も、とても素敵でした。
ここでも古くて素晴らしい町並みを堪能できます。
多くの町の中心部にあるドゥオーモ(大聖堂)も、今回各地で入ったけれど私はシエナのが一番好きだったかもしれない。
500年前から一切手をくわえてないのにもかかわらず見事に鮮やかなフレスコ画が残っている図書室とか、羊皮紙にかかれたグレゴリアンチャントのスコアのオリジナル本を見ることができたりとか、見所満載なドゥオーモでした。
ついでに、シエナを案内してくれたイタリア人ガイドさん、バーバラさん(女性)の顔がカビラ慈英に似すぎてたので、こっそり「イイんです!」と言って遊ぶのに忙しかったです。
そして最終目的地、ローマ。
ローマって何だかあまりにも有名すぎて、あまりにも観光スポットがありすぎて、なんとなくその知名度にあぐらかいちゃってるんじゃないの〜?みたいなイメージがあって、全然期待していなかったのですよ。
ところが、まぁなんと、すごく素敵なところでした!
まず、ローマの町に入っていくと、植生がそれまでとはガラッと変わるのです。
あちこちに背の高〜いヤシの木(シュロ?)や地中海松が生えていて、とても南国チック!
そして、さすが、元ローマ帝国の首都です。
いわゆるヨーロッパの町並みの中に自然に共存する古代ローマ遺跡たち!
スケールがでかい!
一番驚いたのは、メインのテルミニ駅地下にある某有名ファーストフード店Mの店内にまでローマ時代の城壁の名残が!!
さらに、さすが、ローマカトリック総本山、ヴァチカン市国を抱えた町です。
ヴァチカンのサンピエトロ広場に立ち、サンピエトロ大聖堂とその左右に両腕を広げたような形の回廊を見上げると、そのでかさに圧倒されます!
回廊のトップに連なるキリスト教関係のそうそうたる面子の像。
日本にゆかりの深いザビエルさんもいらっしゃいましたけど、彼らに囲まれてると、何だか思わず「あ〜みんな、偉いねぇ、ほんとよく頑張ったと思うよ、信者になってもいいかな・・・」という気持ちにすらなってしまいました。
ところで、同じヨーロッパの首都ということで、なじみ深いロンドンとローマをどうしても比べてしまったのですが、いろんな意味で相違点が色々あって、面白かったですよ。
まず、長い長い歴史から自然とにじみ出るスケールの大きさは、ローマの確固たる魅力です。
イギリスも歴史が短いわけではないですが、やはり、古代ローマの文化を礎にヨーロッパ各地にできあがっていった集落のひとつであった、ということを実感せざるを得ません。
そういう意味で、ローマはあらゆるヨーロッパの町の生みの親。
悠久の時の中で暮らすローマの人たちを見ているとおそれいったという気持ちになりました。
一方、じゃあロンドンはスケールがちっちゃくてつまらないのか、といったらそんなことはありません。
「紳士」「Royalfamily」「アフタヌーンティー」といった上品なイメージも残しながら、あの雑多な自由な雰囲気。
町を歩けば、インド系、ジャマイカ系、アフリカ系、オリエンタル系、東欧からの出稼ぎ系、etc...、イギリス人からみた「外国人」の割合がめちゃくちゃ高いです!
犬も歩けばcoloured peopleにあたる、といった具合です。
電車にのれば、周りに座ってる人の中に白人が一人もいなかったりします。
宗教の種類もいろいろあって、教会がたくさんあることは勿論ですが、イギリスだからキリスト教でも種類があるし、モスクやヒンドゥー寺院など色々な信仰施設があります。
そんな「雑多で無国籍な」という意味も含めて、肌の色も母国語も違う、様々なバックグラウンドを持つ人々は自分達を「British」と自称するのです。
異質ものを受け入れてマイペースに進むロンドンはまさに「世界の縮図」といった感じ。
ローマとは違った意味で、いつも大きなスケールで物事を見ることができる町です。
(移民のことはずっと問題になっているので変わっていくのかもしれないけれど・・・)
ローマとロンドン、それぞれに流れる「おおらかさ」。
どちらも、大好きと思いました。
そして、イタリア各地で思ったのは、お店のディスプレイ、町行く人たちのファッション、売っているもの、公的な乗り物など、何もかものデザインがハイセンス!ということ。
この点に関しては、ローマとロンドンを比べた場合完全にローマに軍配があがります。
ロンドンでは残念ながら、何かにつけて「ちょっと残念・・・」なデザインであることが多かったです。
その無頓着で自由な気風が、逆にロンドンの自由なアートシーンを生み出してると思うのだけど。
対してイタリアでは、本当にいちいち「さっすが〜おっしゃれ〜」と認めざるをえないセンスの良さが光っていました!
例えば地下鉄構内のゴミ箱とか
公衆電話のデザインも
さりげなくおしゃれ。
おしゃれで当たり前って感じ。
バスのデザインも良いし、スーパーに売ってる安い日用品もおしゃれな物が多いです。
観光バスの内装も何だかすごくモダンでした。
このあたりは写真に残せなくて残念・・・
以上、ざっくりとした感想のみですが、イタリア、良いところでしたよ!
さて、次はいつ行くことになるかしら・・・と思っていたら、帰国したその日のうちに会社から電話が。
「11日出発で、今回と同じコース、アサイン入ってますからよろしく」
ギャー!いきなりデビュー決定!
再来週、またイタリア飛ぶことになりました!!
ということで、各町の詳しい様子や写真などはまた追々お伝えしたいと思います♪
【おまけ】
ローマでひとりぷらっと入ったカフェの女子トイレ。
鏡の位置が高すぎて・・・顔うつんないっす・・・