■京都女ひとり旅のハイライトレポート
旅のハイライトはまず1日目の朝、夜行バスで京都到着後に入った、京都タワー地下の大浴場。
寒い寒い京都を歩き回るには、しっかり身体をあっためてからじゃないとね、ということで、うきうきと朝風呂をもらいにいき、足取りも軽くいい感じにしみったれたフロントを通り過ぎ更衣室に入ると、そこは・・・
関西のおばちゃんのパラダイスでした★
20代とかどう見てもあたし1人。
肌色のパンツみたいの履いていつまでも籐椅子に座っておしゃべりしてるし・・・
胸は、そんなに?!てほど垂れてるし・・・
私が入って出た後までえんえんずーーっと身体を磨き続けてるおばちゃんおるし・・・
壁の注意書きには「浴場内の毛染め禁止」て書いてあるし・・・
何だか朝からもうすでに胸いっぱいお腹いっぱいな感じ。
あらためて、「あぁ・・・年とるって・・・すごいことだな・・・」としみじみ(?)
しかしおかげさまですっかり身体はぽかぽかになりました。
その後知恩院・八坂神社・祇園でねぎうどん、とベタなコースを回ったところで時間切れ→大阪での新年会に移動。
素敵な仲間と小粋なジョークとおいしいお酒に囲まれて、京都の宿に戻った時には夜中の1時くらいでした。
この日の宿は、勉強のためにあえて外国人向けゲストハウスのドミ(ドミトリー=二段ベットがあってバックパッカーが安く泊まる部屋)を選択。
no curfew(門限無し)の宿とはいえ、貧乏旅行であちこち歩き回っている皆さん、けっこう健全なのね。
帰り着いたころにはみんな部屋で眠っているようだった。
起こしちゃ悪いしはよ帰って明日の朝に備えなきゃ・・・とこそこそルームキーを取り出してドアを開けようとしていたところ、ゲストハウスの日本人スタッフが起きていて中から鍵を開けてくれ、ついでになぜか「飲みますか?」ということになりサシで晩酌。あれれ?
外国人の向けの旅やゲストハウスに興味がある、と申し込み時に書いたため、商売敵が潜り込んできたのではないかと疑われていたらしい。
でもすぐに誤解は晴れ、日本に興味を持ってきてくれる外国人にめいっぱい楽しんでもらいたい、という想いについてちょっと熱く語り合った。
日本を訪れる外国人の動向について、独自の観察結果も漏らしてくれたりして、色々勉強になった。
これが2つ目のハイライト。
やっぱり海外に行った人の中には、私と同じような想いを持つようになって、それをちゃんと実現しながら生きている人がいるんだなぁ、とあらためて思って、嬉しかったなぁ。
そして翌朝、頑張って早起きすると、同室の他のメンバーも起き出して着替えや荷造りをしているところだった。
日系アメリカ人で現在鹿児島在中のTracyと、ドイツのFedericaと仲良くなり、一緒に朝ご飯を食べに行くことになる。
2人の背中にホッカイロを貼ってあげたところ、ものすごく喜ばれた。
ホッカイロは日本が誇るべき発明品の一つだな。ふふふ
3人で駅前のスタバへ行き朝ご飯。
2人ともとても朗らかで話しやすく、色々と話が弾んだ。
その後仕事で琵琶湖へと向かうTracyと別れを告げ、Federicaと2人で、月に一度、21日に東寺で開かれている市へと出かけることに。
この日は本当は、京都の友達が案内してくれて哲学の道方面を散策する予定だったのだけど、友達からは連絡来ないし、東寺も行きたかったので、急遽むしろ私が案内役を仰せつかることになってしまった。
しかし!通訳ガイド志望としてはこりゃまたと無いチャンス、ということで喜んで市に向かう。
東寺の市は、激安の着物や、伝統工芸品、骨董品など、本当に色々なものが売られていて、期待以上に面白かった!
あれもこれも欲しくなってしまう物欲を抑えるのと、Federicaに説明するのとで大忙しで、なかなか写真を撮るだけの余裕が無かったのが残念。
途中、風鈴などを作っているガラス細工屋さんの店先で、はんこ彫り体験をさせてもらうことにした。
透明の棒状のガラスの中に、色とりどりの線が渦巻き上になって伸び上がっているデザインのガラスを選び、それぞれの名前を彫り込んだ。
体験料など込み込みで1500円。
きれいなガラスに、自分の名前を自分で入れられてしかもそれを丸ごともらえるとあって、Federicaはものすごく喜んでくれた。
やっぱり、手作業を体験できるようなところに連れてってあげるのは喜ばれるのかなぁ。
それにしても、友達からの連絡はない・・・
いや、友達っつっても前日の飲み会で会ったばっかりの子やし・・・
ずうずうしかったかしら・・・
とわずかに心配しつつ、市の屋台で買った牛スジ煮、広島風お好み焼き、焼きそば、を2人で分け合ってお昼ご飯とすることにした。
本当はこの日、もっと京都らしいものを食べに行きたかったのだけど、Federicaが喜んでるし、まぁ、いいか・・・と思って買った屋台ご飯。
し、しかし、一口食べてみてびっくり!
牛スジ煮とお好み焼き、むちゃくちゃうまーーーー!
これまで屋台で食べたご飯の中で確実に一番おいしかったと思う。
Federicaなんてラッキー!
おかげで彼女もものすごく喜んでくれて、「Kayokoが一緒に来てくれて、本当に楽しかった、どうもありがとう」と何度も言ってくれた。
いや〜〜それほどでも〜〜と言いつつもすげぇ嬉しい。
この快感のためにわしはテスト勉強を頑張ってきたんだもんなぁ。
別れ際ハグしてお礼を言い合うと、今朝会ったばかりなのに何だか淋しくて涙が出そうになってしまった。
ドミで同室になる友達との出会いと別れは貧乏旅行にはつきもの。
分かっちゃいるけど。。。
うぅ、おいしい牛スジとお好み焼きとFedericaとの楽しい時間、これ3つめのハイライト・・・
しかしやっぱり、あえてそういう宿を選んだ甲斐があったなぁ!
さて、お昼ご飯を食べている途中にようやく友達から連絡が来たので、銀閣寺に連れてってもらうことにした。
今出川と白川の交差点で落あい、銀閣寺道を歩いていく。
迷惑だったかしらん・・・と心配していたが、めちゃくちゃあっけらかんと楽しんでくれていて、こちらも安心して見学することが出来た。
銀閣寺のお庭は、苔のグラデーションがとてもきれい。
しかし苔にも色々あるらしく、銀閣寺的ランク分けにもとづき「とても大事な苔(VIP級)」「できればいてほしくない」「邪魔」に分類された苔見本が置いてある。
邪魔て 笑
それにしても質素なお寺だ。まさにわびさび。
この日の宿は、鴨川のほとりにたつ別の友達のおうち。
案内してくれた友達が、ボロボロの自転車でそこまで私を送り届けてくれた。
車やバイクじゃなく自転車2人乗りって、ほんと久しぶりな気がする!
しかも鴨川沿いて!
さらに自転車あまりにボロボロで途中職務質問を受ける始末!
あまりに青春くさいシチュエーションのおかげでばばあの皺も少しは減った気がします。
そして今度は、泊めてくれるお友達のおうちがあまりに素敵なのにノックアウト。
おうちの中もなかなか良いのだけど、なんつっても、表の道は何か柳とか提灯とかぶらさがっちゃってやったらおしゃれで並びに元遊郭の建物が軒を連ねてるような風情ある道だし、中入ってベランダから外見たら、すぐ下に鴨川広がってるし!
そんだけ眺めよくて、家でて数分歩けば京都一の繁華街だし駅近いし!
しかもホストのお二人のもてなしがとても温かくて♪ご飯もおいしーしおしゃべりも楽しいし、ずうずうしく泊めてもらって本当に良かったなぁ、と思いました。
一人旅好きだけど、夜1人だととても淋しくなるから、夜はやっぱり、友達の家が一番!
この日案内してくれたり泊めてくれた友達との時間、4つめのハイライト◎
3日目、最終日は吉田山周辺散策と哲学の道制覇を目指しいざ出発!
吉田山ではお菓子や飲食の神様をまつっている小さな神社とかをめぐり、のんびりと森林浴を楽しみ、挙げ句の果て辿り着いた山頂のカフェは、予想以上に心地よくて、そしてランチがとってーも美味しくって、めちゃ大満足でした。
その後、急いで哲学の道に移動し、徒歩で永観堂・南禅寺へ。
私、お寺の中でも、永観堂のように、山の斜面にそって小さなお堂やたてものがずっと渡り廊下でつながっているような作りのものが大好きなのです。
もう夕方で、身体はかなり冷えきっていたのだけれど、ここはやっぱり木ばりの床の感触を楽しみたい、と無理してスリッパを使わず靴下で歩き回ってしまったほどに。
寒いから最後は小走りになってしまったけれど、でも、とても良かった。
ここは、行道(読経しながら道内を廻ること)をしている永観の前に阿弥陀様(たしか)が現れ、驚いて立ち止まった永観を振り返り「永観、遅し」と言ったというお寺で、その時の姿を表したご本尊は、左向きに振り返ったとても珍しいお姿をしていらっしゃいます。
とても優しそうなたたずまいに、しばし見入ってしまいました。
また、阿弥陀堂の壁の絵は現在復元中で、一部極彩色に塗り替えられた堂内は、建立当時の面影がただよい、とても綺麗でした。
もっともっとゆっくりと見たい・・・と後ろ髪ひかれつつ、次の予定のため、お寺を後にしました。
この日の吉田山カフェ、そして永観堂拝観は、今回の京都「観光」のハイライトでした。
こうして振り返るとハイライトだらけ。
まだまだ見足りないけれど、良い出会いに恵まれて、3日間を最大限に楽しむことが出来た気がします。
もっともっと京都を知りたくなりました。
冬の京都も、悪くないですよ!