ずっと観たかった映画、やっと観に行けました。
六ヶ所村ラプソディ。
オフィシャルwebsite
ついでに、坂本教授などのサイト
最近あちこちで話題になっているので、もうみた人もけっこういるかもしれませんが、まだ観てない人がいたら
お願い、まずはとにかく観て下さい!
環境保護とか、
原子力政策に賛成とか反対とか、
アンチ体制とか、
社会派とか、
そんな括りでおさまる映画ではありません。
そして、それはすなわち、この映画が扱っているテーマ「エネルギー」の問題が、ありとあらゆることと繋がって行く、そのこと自体を表しているようにも思えます。
とにかく、ここで私の言葉で多くを語り先入観を植え付けてしまいたくはないので、今日のところはできるだけコメントを控えます。
基本的に自主上映の映画ですが、今、東京の人なら、
ポレポレ東中野で、9日まで観られます。
11日にも杉並のどこかで上映があるみたい。
ポレポレでは去年の秋に一度封切られたのだけど、1月からアンコールということで再上映されていたので、たぶん、万が一今回を逃しても、またアンコールがあると思う。
よくアンコールで同じ作品を何度も上映する映画館だし。
何と言っても、この作品に関しては、今がまさに正念場なので、今年はヘビーローテーションするのではないかと、見込んでいます。
六ヶ所村、と聞いて、何についての映画か全く分からない、という人は滅多にいないと思いますが、何についての映画かすんなり分かる、という人もあんまりいないのではないでしょうか。
私自身、恥ずかしながら、原発、高速増殖炉、再処理工場、プルサーマル計画、核燃、等、原子力政策に関わる固有名詞の意味を、最近までいまいち正確には把握出来ずにいました。
六ヶ所村は、上記の中でいうと、「再処理工場」の敷地として注目を集めてきた場所です。
原子力発電所は、その名の通り、ウラン原子の化学反応で発生したエネルギー(熱=蒸気)を利用してタービンを回し、発電する、という、power plantそのもののこと。
再処理工場は、原発で発生した使用済み核燃料を再集し、放射線の詰まった金属棒を解体して(この際発する放射能の量がはんぱない為、再処理工場では原発一基が一年分に出す分の放射能を一日で出す、と言われています)、プルトニウムを取り出し、新たな核燃料として「リサイクル」するための施設です。
当初核燃料をリサイクルすることは、経費や資源の節約になる(化石燃料に限りがあるように、天然ウランにも限りがある)、夢の計画と歌われていましたが、最近になり、結局再処理は余分に経費がかかり元が取れないということも言われ始め、そういった経済的な理由から、業界も揺れているところです。
本来今年の8月に本格稼働を始める予定だったのが、11月にのびました。
ドイツや、ベルギーでは、10年も20年も前に再処理工場の稼働が途中でストップしたり、建設がとりやめになったりしています。
イギリスでは事故が原因となり、工場は放射能のゴミになりつつあります。
六ヶ所村に暮らす当事者の人達は、それぞれの立場でそれぞれの事情をかかえ、各々自分に誠実に現実と向き合おうとしています。
賛成派も、反対派も、「悪い人」はどこにもいないように見えます。
みんな異口同音に「未来の子供のため」を思っている、と言うのです。
映画は、そんな、割り切れない立場の人達の現実を、かなりフェアに捉えていると思います。
誰かを批判するのではなく、自分が、今どうしたらいいか、ということを、深く考えさせられる映画です。
登場人物の一人、かわいらしい、反対派の農家のおばちゃんのセリフが印象的でした。
「どうして、途中まで”中立”だった私が”反対”に回ったかっていうと、説明に来てくれたある先生にこう言われたからなのよ『今、自分が中立だと思っている人もいるかもしれないけど、核燃の問題に関しては、中立という立場はありえないんです。中立=賛成ということですよ。自分に対して、賛成ではない、政府が悪い、原燃が悪い、いいことと思わないけど何もしないだけ、だから私は中立、と言い訳をしているだけ。実際には何もせず彼らのやることを容認しているのだから賛成と同じことなんです』って。」
確かに。
「中立」
なんか、「中道」を連想させて、大人で穏やかな感じがして、良くも悪くも日本人っぽくて、とっても人当たりのよい響き。
でも、事と次第によっては賛成と同義語になるわけですね。
うっかりうっかり。
私、六ヶ所村のことに関してはあまり強く意識していなくて、中立もどきのただの賛成派になってました。
「みなさん、反対しましょう」と言っているのではありません。
日本人全員の未来がかかったこのプロジェクトについて、何も知らされないままただ時が過ぎて行くにまかせるのだけは、もう終わりにしたい、と、そして「安易に」賛成、反対を口にするのではなく、頭を絞って考える時が来ていると、強く思うのです。
勉強し始めたばかりで、何をしたらいいのかまだはっきり分からないけれど、私自身は、「反対」の立場で、出来ることをやっていこうと思ってます。
とにかくまずは、観てみて下さい。
観た人と、色々話しがしてみたいです。
映画に出て来るチューリップ祭、5月だったかな。
絶対行くつもり。色んな人勧誘するつもりw
この問題の行く末は、今の日本の中で、すごく大きなキーになってくる気がするんです。
水面下?でstop Rokkashoのムーブメントは広がりつつあります。
少しでも多くの人と一緒に加わりたいと思います。
スパイ活動にもますます専念せねば・・・くっくっく